思考の解像度を上げたい
コロナ時代の新しい生活様式の中でオンライン授業で「講義」が始まり数回が終わった。
「教授」という立場の人と話したことがこれまでほとんどなかったが、毎回刺激がある。
日常の業務の中でも刺激をくれる人というのは出会うことがあるが、種類が違う。
臨床では「科学」がおろそかになっていると感じることが多い。
薬の効果や副作用の判断は「科学」ではなく「経験」に寄りすぎてしまっているなあと感じることが多い。
それが良いか悪いかはわからないけど、科学的思考がある介入とない介入の差は普段目に見えない。
見えないのでなかなかそれを追求する意義につながりづらいのだろう。
しかもわからない人にそれを伝えるのはなかなか至難の業。
その壁を越えた人とはあまり出会うことがない。
「科学側」のことを考える時には自分の中だけで考えることになる。
大学の先生は当然「科学側」なのでそういう話ができること自体がまずありがたい。
なんでもそうだけど何かを考えたり調べたりする時には一人では限界がある。
google先生はいろいろ知ってるけど検索する人が知らないキーワードについてはなかなか辿り着くのは難しい。
キーワードについても自分が知っている世界の中だけで考えなければいけないので思考の幅は狭くなる。
そこを普段、周りにいない「科学側」で考えられる人と話すと、今まで広がらなかった方向に世界は広がる。
広がるといっても自分の力量ではその全てを捉えきれないけど
そこが足掛かりになって自分でも調べられる新しい世界の入口になる。
その広げられる人たちがいる環境に身を置けることが大学院進学のメリット
だと思う。
そういう先生方とコミュニケーションがとれて、より深い考察ができるようになる。
思考の解像度が上がる。それが大学院。
まだまだ何かをやってもわからないことだらけ。
わからないことに対しての思考の解像度を上げたい。